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おばあちゃんとスペースシャトル

今日は私の大好きだったおばあちゃんの思い出をひとつ。

今は亡きおばあちゃんは、とってもユーモアのある人だった。隣の家に住んでいたので、子どものころは、親に叱られるとよく隣に逃げた。そこでぬくぬくとお菓子をもらったり、果物をもらったりするうちに、一体なんで親に叱られたのかを忘れ、また繰り返すことになるのだ。

おばあちゃんの名前は「とみい」という不思議な名前だった。なんでも、当時の役場では口頭で伝えただけだったので、「とみえ」だったはずが「とみい」で登録されてしまったらしい。

しかしこの名前、文字で書けば日本人であるとわかるのだが、小学生の頃の私の友達には、音だけで「トミーだなんて、おまえんちのばあちゃんは外人か?」とからかわれた。

そんなある夏の日。日本の上空をスペースシャトルが飛ぶ、というニュースがながれた。肉眼でも十分にスペースシャトルの光が見えるという。私は弟とおばあちゃんと、自宅の庭でその時間になるのを心待ちしていた。

「あっ!あれじゃない?」

どこか流れ星のように暗い夜空をすすんでいくスペースシャトルを指差して、私と弟は手をたたいて喜んだ。

「おばあちゃん、見えた?!あれがスペースシャトルだよ!!!」

と興奮する私に、おばあちゃんは

「おーおー、見えた!やっぱり先がとんがってる!」

それを聞いた私と弟は顔を見合わせ、「・・・・・・・・・」状態になった。

でももしかしたら、本当におばあちゃんには先がとがっているスペースシャトルが見えたのかもしれない。今もスペースシャトルのニュースが流れると、先がとがってる!と言ったおばあちゃんとの夏の一夜を思い出す。